聖書学研究所 > 新約原典研究会
T 新約原典研究会

A 研究会の目的

 新約聖書のギリシャ語原典を読み、討論することを通して、釈義を試みることを目的とします。

B メンバー
                                     (五十音順)
  市川 喜一 Ichikawa, Kiichi   (世話人)
    1930年 京都市に生まれる。 京都大学法学部卒業。 同大学院中退、 独立伝道に携わる。 
    キリスト福音会代表。 日本基督教学会会員。
    福音誌「天旅」を発行  「天旅」ホームページ
    著作
      市川喜一著作集全30巻

  私市 元宏 Kisaichi, Motohiro
    1932年 北海道に生まれる。 京都大学文学部英語学英文学科卒業。
    現在、甲南女子大学名誉教授。 日本基督教学会会員。
    福音誌「コイノニア」を発行   「コイノニア」ホームページ
    著作
      聖霊に導かれて聖書を読む―今、日本人として聖書をどう読むか―
      ヨハネ福音書講話と注釈 上巻
      ヨハネ福音書講話と注釈 下巻

  久野 晋良  Hisano, Shinryo
    1930年 大阪に生まれる。 京都大学文学部哲学科(哲学専攻)卒業。 
    現在、大阪経済大学名誉教授。 日本基督教学会会員。
    著作
      日本人の立場から見たキリスト教の根本問題 (大阪経済大学研究叢書)

  水垣 渉  Mizugai, Wataru
    1935年 高知に生まれる。 京都大学文学部哲学科(キリスト教学専攻)卒業。 
    現在、京都大学名誉教授。 日本基督教学会会員。
    著作
      宗教的探求の問題
      初期キリスト教とその霊性
      科学としての神学の基礎

  田辺 明子  Tanabe, Akiko
    京都大学文学部哲学科(キリスト教学専攻)卒業。
    現在、プール学院大学名誉教授。 日本基督教学会会員。
    著作
      イエスの聖餐のことば (1974年) (翻訳)

  [井上正名 Inoue, Masana]
    1936年 樺太に生まれる。 京都大学文学部英語学英文学科卒業。
    同大学院文学研究科哲学科(哲学)修士課程修了。
    京都工芸繊維大学教授。 日本カント協会会員。
    1999年10月 死去

C 「新約原典研究会」の歩み
                                  市川喜一

 久野晋良、市川喜一、私市元宏の三名は、京都大学在学中にフィンランド宣教師団の活動で形成された集会で信仰に入り、大学修了後はそれぞれ別個の形で福音証言の活動に携わってきました。しかし、それぞれが四十歳代の終わりが近づいたころ、信仰の拠り所である新約聖書をギリシア語の原典でしっかり読みなおす必要を感じて、比較的交通の便のよい市川宅の書斎に集まって、月一回のペースで討論を重ねてきました。

 その過程で京大でキリスト教学を担当された水垣渉氏やキリスト教学では最初の女子学生であった田辺明子氏の参加を得て、その議論に幅が広がり正確さも加わったようですが、一方初期からの参加者であった井上正名氏(京都工芸繊維大学教授)が死去される(1999年)など、会員に変遷もありました。

 この「新約原典研究会」は2016年にいったん解散しましたが、元会員の向学の志やみがたく、2020年に再び顔を合わせて勉強しようということになり、月一回の研究会を持つことになりました。新約聖書のギリシア語原典を学ぶのではなく、各自が関心のある主題を取り上げて発表するという形になったのですが、適当な名称が思いつかないまま、今日に至っています。しかも、新型コロナの感染防止のため、その会合はオンラインでの顔合わせとなり、不自由で、もどかしい面は避けられないのですが、この学びの場がこの国での福音の証のために用いられることを祈ってきました。

 以下に、開始から2016年の解散までの主題と行事の大略と取り上げた主題を、記録のあるものを前半この頁に、そして2020年以後の研究会の歩みを後半の次頁にお伝えします。
(以下の表で太字は研究会で扱った新約聖書の文書名です)

「新約原典研究会」の歩み(前期)

1977〜 フィリピ書
1979〜 マルコ福音書
1986〜 ローマ書
1992/12 アダム・キリスト論
1993/08 ヨナス「グノーシスの宗教」
2003/08 雄琴「雄山荘」合宿
2003/12 大津「紅葉」合宿
2004  水垣渉氏参加
2004/08 大津「紅葉」合宿
2005/08 山中「はなむらさき」合宿
2006/08 彦根「やすい」合宿
2007/08 長浜「浜湖月」合宿
2008〜 エフェソ書
2008/08 白浜「白浜御苑」合宿
2009/08 雄琴「花街道」合宿
2010/08 雄琴 湯本館 合宿
2011〜 ヨハネ福音書(1〜6章)
2011/11 田辺明子氏参加
2012/08 市川「史的展開」終章、雄琴 湯本館
2013/08 久野「私の聖書」、雄琴 湯本館
2015/04 市川「働きとしての神」
2016/07 プリンセスで解散記念会

「新約原典研究会」の歩み(後期)

2020年
1 5月  市川喜一   ハラリ「サピエンス全史」  (6月は休会)
2 7月  私市元宏   久保「景教」
3 8月  水垣渉    「自然について」
4 9月  久野晋良 「三つの質問」
5 10月 市川喜一   英文著作 Christ Outside Christianity について
6 11月  私市元宏  「皇室と平和憲法」
7 12月  水垣渉   「神の像と人間」

2021年
8 1月  久野晋良  「新約聖書の神秘思想」
9 2月 市川喜一  「ヨハネ福音書における『真理』」
10 3月  私市元宏  「三位一体の自由」
11 4月  水垣渉   「自然について」
12 5月  久野晋良  「新約聖書の使信」
13 6月  市川喜一  「パウロの福音における『死の棘』」
14 7月  私市元宏  「オリゲネス」    (8月は休会)
15 9月 水垣渉   「武藤 『キリスト教の死生観』」
16 10月  田辺明子  「アウグスティヌスの回心の核心とその秘密」
17 11月  市川喜一  「復活者キリスト ― コリント書における」
18 12月  私市元宏  「天の王座と地の臨在」

2022年
19 1月  久野晋良  「三つの質問」
20 2月  水垣渉   「フィリピ書4章23節について」
21 3月 (田辺明子  「ヨハネ福音書についてブルトマンに対するドッドの批判」)
22 4月  私市元宏  「戦後77年の新年」
23 5月  市川喜一  「その五十日に何が ― ペトロの復活者キリストとの遭遇」
24 6月  水垣渉   「古代教会の教義形成(三一論) ビーナートの見解をめぐって」
25 7月  私市元宏  「三位一体と信仰の自由」
26 8月  市川喜一  「著書『真理の霊が来るとき』について」
27 9月  水垣渉   「ヨブの正しさ?」
28 10月  私市元宏  「キリスト教から見える日本の使命」
29 11 月  市川喜一  「グレゴリオス・パラマスと東方キリスト教」
30 12月  水垣渉   「ペトロ第一 1章24〜25節 について」

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